工場のアスベスト対策の必要性
コラム:アスベスト対策の必要性
こんにちは!
アスベスト建物改修総研のコラムをお読みいただき、誠にありがとうございます!
今回は「工場のアスベスト対策の必要性」について記載してみたいと思います。
アスベスト対策はなぜ必要なのか?をお伝え致します。
①アスベストとは?
アスベストは「せきめん」「いしわた」とも呼ばれています。
安価で、耐久性、断熱性、防音性、絶縁性など多様な機能を有していることから、1960年代の高度成長期に軽量耐火被覆材として多く使用されました。
しかしその繊維が非常に細いため、飛散しやすく人が 吸入してしまう恐れがあるという問題点がありました。以前は工場等の建築工事において、保温断熱の目的でアスベストを吹き付ける作業が行われていましたが、昭和50年に原則禁止さ れました。
つまり昭和50年以前の工場の外壁にはアスベストが含まれている可能性があります。
その場合はアスベスト対策が必ず必要となります。
②アスベストのリスク
それではアスベスト対策をしないとどのような危険性があるのかご説明します。
一番のリスクは健康被害です。
アスベストは長年にわたり吸い込み続けることで健康被害を引き起こします。アスベストによる症状には潜伏期間が長いものもあり、放置しておくと知らず知らずのうちにアスベストによって健康を脅かされていくことになるのです。
それではアスベストによって具体的にどのような病気が引き起こされるのかご説明します。
1.アスベスト肺
この病気は肺が線維化してしまう病気です。アスベストの粉塵を10年以上吸い込み続けた労働者に起こることが多いとされ、潜伏期間は15年から20年とされています。初期症状は、軽い息切れと運動能力の低下とされています。症状が進むと呼吸が困難になりアスベスト肺の患者の約5人に1人は重度の呼吸不全を起こし通常の生活が送りにくくなるといわれています。
2.肺がん
アスベストを吸い込み続けると肺がんを発症することもあります。しかし、アスベストが肺がんを引き起こすメカニズムはまだ完全には解明されていません。アスベストと喫煙は肺がんの発症に深い関係があるとされています。潜伏期間は15年から40年あるとされ、恒常的にアスベストを吸い込み続けた人ほど発症の確率が高まるとされています。
3.悪性中皮腫
肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍です。若い時期にアスベストを吸い込んだ方のほうが悪性中皮腫になりやすいことが知られています。潜伏期間は20~50年といわれています。
工場の建物に含まれたアスベストを放置してしまうと以上のような病気にかかってしまう恐れがあります。
昭和生まれの倉庫・工場を初めてとする建物にはアスベストを含むものが多くあります。つまり、築年数が30年以上ということです。30年以上ということは、長年にわたりアスベストを吸引し続けていた方がこれからもアスベストを放置し続けてしまうと健康被害を引き起こしかねません。早急な対策が必要です。
③建物の劣化に伴うリスク
もし工場・倉庫にアスベスト含有の建材が使用されていた場合は、建物の老朽度に注意が必要です。
なぜなら時間の経過とともに建材に様々なダメージが蓄積され、強度の低下につながり、そこに含まれるアスベストが露出したり、粉塵となって飛散したりするリスクがあるためです。
特にアスベストの吹付け材は見た目だけではアスベストが含まれているかどうかの識別が難しく、屋根裏などの見えにくい箇所に使用される場合が多いため、アスベストのリスクに気付きにくい建材になります。
アスベストを含む建材を使用した工場・倉庫の改修には専門的な業者による調査アスベスト調査は専門家による調査がアスベスト含有の建材は現在生産・使用が禁止されていますが、2006年以前に建築された建物であれば、アスベストが使用されている可能性があります。
④アスベストの調査
上記でアスベスト対策の必要性をお伝えしましたが、そもそも自社の工場にアスベストが含まれているかどうか把握されている方は多くないと思います。
なぜならアスベストが含まれているかどうかは目視のみでは分からず、専門業者による調査が必要となるからです。
アスベスト建物改修総研では工場のアスベスト調査を承っております。
豊富な知識と経験を持ったプロフェッショナルが貴社工場にご訪問し調査をさせていただきます。
調査の際はアスベストの有無についてはもちろん、暑さ対策などその他の工場改修についても併せてご提案させていただくことも可能です。
少しでもお悩みがある方はぜひ一度お問い合わせください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
引き続きアスベスト建物改修総研を宜しくお願い致します。