波型スレートとは?? アスベストが含まれている?含まれていない?
1.波型スレートとは
・波型スレートの概要
波型スレートは主原料のセメントと補強繊維などを混ぜて強化した、波板状の建材です。セメントだけではひび割れやすい欠点があるので、この欠点を補うため繊維素材を混ぜ、耐久性を上げています。耐久性は25年〜30年で非常に高耐久です。 波型の形状で大波と小波の2種類があります。
・波型スレートの特徴や用途
波型スレートは耐久性、耐火性・耐水性・耐蝕性・遮音性などの優れた特性を持つ建材です。錆びない、腐らないなどの強みがありますが、表層の風化による板厚の減少で強度は落ちてきます。用途としては、工場・倉庫などの屋根・外壁材としてよく使用されています。また、法定不燃材料でもあり、法的規制を受ける広範囲の分野で使用されています。小波は外壁で使われるケースが多く、大波は外壁・屋根共に使われています。屋根材・壁材として100年以上の歴史を持っているって知っていましたか??
2.アスベスト入り波型スレートとは
・アスベスト入り波型スレートの概要
1931年〜2004年までの間、波型スレートの補強繊維としてアスベスト(石綿)が使われていました。 (なぜ使われていたか詳しく知りたい方は過去のコラムを参照ください。) 2004年(平成16年)10月1日労働安全衛生法施行令が改正され、2004年以降、波型スレートの製造はすべて無石綿製品と なっています。
・アスベスト入り波型スレートの特徴や使用された時期
補強繊維として使われていたアスベスト(石綿)自体が安いのにとても頑丈で非常に耐火性、耐久性、耐腐食性等に優れており、 多くの建築材等に使われてきました。時期として、規制される2004年以前の波型スレートにはほとんどアスベストが含まれています。 まさに、高度経済成長期に建築された工場や倉庫のほとんどがこのアスベスト入りの波型スレートを使用しています。
3.アスベスト入り波型スレートの健康リスク
・アスベスト入り波型スレートの使用による健康被害
製品化された時点でアスベストはセメントで固めている状態で非飛散性ですので、吹付材などで使用された飛散性のものと比べて安全性は高いといわれています。波型スレートは通常の使用状況においては石綿繊維が飛散することは少ないですが、切断や破砕作業などで石綿繊維が飛散する危険性はあるので注意が必要です。
・アスベスト入り波型スレートの撤去・処理による健康被害
撤去・処理する際に破壊や破断を行ったり、また、適切な飛散・ばく露防止措置を伴わなければ、高濃度の石綿にばく露する おそれがありますので注意が必要です。
4. 波型スレートの撤去・処理方法
・波型スレートの撤去・処理方法について
前述のとおり切断や破砕作業などで石綿繊維が飛散する危険性があるため、原則として切断等を行わず、原形のまま手作業で撤去 する必要があります。原形のまま撤去することが難しい場合は湿潤化するなど飛散防止のため適切な処置や対策を講じ、 撤去する必要があります。
・波型スレートの処理に関する法律や規制
【大気汚染防止法】によってアスベスト関連の規制等は年々厳しくなっています。 常に最新の情報を入手し、適切な対応を行っていく必要があります。
5.アスベスト建物改修総研ではアスベストを含む波型スレートに特化した改修工事をご提供しています
弊社がご提供する塗装での工法(キャスパー工法)は高圧洗浄を必要とせず、アスベストを封じ込めると同時にスレート屋根の強度を新品同様まで復元することができるのです。また、耐久性の高い断熱塗料を使うことで、暑さ対策などの労働環境改善や次のメンテナンスまでの期間を長くすることができます。人にも環境にも優しい改修工事を検討してみませんか?まずはお気軽にご相談ください。